大分市佐賀関の大規模火災から考える火災保険
11月18日の夕方、大分県大分市の佐賀関で大規模火災が発生しました。
被害を受けられた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
火事発生時は強風が吹いていたことから類焼し、民家など170棟以上が燃えたとの事です。
大規模火災というと、2016年の年末に発生した新潟県の糸魚川市のものが記憶に新しいですね。
今回はそれを上回る損害だと思われます。
まだ出火原因は判明しておりませんが、今回のように類焼によって損害を受けてしまった場合は火元の方に賠償請求できるのでしょうか?
・火事で損害を被った場合、火元の住人に損害賠償請求できる?
日本には明治時代に定められた「失火責任法(失火ノ責任ニ関スル法律)」があります。
火元に重大な過失がない限り、類焼先への賠償責任を負わない。というものです。
類焼被害にあった側からすれば、「当然賠償してもらえる!」「賠償義務がないなんておかしい!」と考えるのも十分理解できるのですが、火事に関してはしっかり自衛しておく必要があります。
糸魚川市の大規模火災で損保業界全体から支払われた保険金は、火災保険127件で12億6,110万円となっております。
一軒当たり平均990万円になります。全焼してしまった事に対して、やや補償が少ないように感じますね。
近年の材料費の高騰や人件費の上昇により、建物の評価額(万が一が発生した際、同じ規模の家を建て直すのに必要な金額)も上がっております。
万が一の時の火災保険ですから、補償額は評価通りにつけることをお勧めいたします。



















